自由帳

日々の断片集。

【映画レビュー①】君の名前で僕を読んで

 

#1『君の名前で僕を読んで(2018)』

 

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【タイトル】とても良かった!!!

(2018/6/14 映画.comレビューより)

 

小説を読了した次の日に映画を見に行った。

 

小説の内容はエリオ自身の心の動きが多く描写されているため、大部分が暗い印象だった。しかし、それを映像にあらわすと、こんなに光に溢れていて美しい世界だったのかと驚いた。

 

 

内容はほとんど小説に沿っていたが、ところにオリジナルの描写も含まれていた。少しだけ、時間の流れが速い気もしたが、彼らの物語が幻のようなひと時であったことを表現するためだと捉えると、「良かった」と言える。

(単なる制作側の事情かもしれないけど、捉え方を変えてみるのも映画を楽しく観る上では大切なことだと思っている。簡単に言うと、自分が納得できる程度に、都合良く物語を解釈して、映画を楽しもう?^^ということ。でも、そうできない場合は自分にとって良い作品ではなかった、ということかもしれません(ー ー;)ワカリマセン…映画の見方は人それぞれです。自由に鑑賞しましょう^^*)

 

 

ただ、小説を読んでいない場合、エリオとオリヴァーの心情がどう繋がっているのか分からないのではないかと思った。心情、というか、お互いがお互いのことをどう思っていて何を感じているのかが伝わり難い、ほとんどを観客の解釈に委ねている感じが、ん〜?となった。皆さんはどう思いましたか?彼らの心境は分かりましたか?

 

 

そして、印象的なのは、やはりピアノと音楽。

明るく、光の玉が飛び跳ねるような音に、ふと暗い音が鳴り響く──

どんなに幸せな時が訪れようと、苦しみは心の奥に隠れている。その感情は地上にでる日を、今かいまかと待っているのだ。そして、その音がなった時、やはり、苦しみからは逃げられないのだと、現実は回避できないのだと、思い知らされる。

 

 

この物語は現実なのか、幻なのか──

 

 

たゆたうような音楽からは、愛おしさと寂しさを感じる。不安定で不明瞭な音色に、確かなぬくもりを感じる。

 

 

筆者は音楽に精通している人間ではない。
そこらへんにいる映画が好きな大学生の、他愛のない平凡で情緒に欠けている感想になってしまうが──

 

 

音楽というものは、素晴らしいものだ

 

 

と心から感じた。

 

 

映画を観終わった後、某動画サイトに投稿されていたサウンドトラックを聴きながら家路に向かう。

 

夜風が吹き、周りはネオンの光で満ちていた─

 

最高だった。

 

まるで、幻の中にいるようだった。彼らの物語を読み、彼らの生きる世界を見て、彼らの心の音を聞いた私は、 私の心は、 彼らと一緒だった。彼らの想いが、私の内に同居し、目に熱いものがこみ上げてきた。

 

 

エンディング───

炎の前でエリオが涙を流すシーンは圧巻だった。

 

私は以下のように解釈する、

 

エリオは、悲しみを炎の中に葬ったのではないか、葬らずにいれただろうか、と…

 

 

END

 

 

(追記)レビュー読むとやはり、分かりにくいところがあるのかも。小説を読んでからの方が色々理解しやすい。

(追記)
2020/1/17 当時を思い出しながら、より分かりやすく修正しました。